サルバドール・ヱビ

超現実珍談集

サルバドール・ヱビのデジタルツイン

サイバー空間にもう一人の自分を
複製するという構想が進んでいるらしい。
人は会話する時、言葉だけで
コミュニケーションをとっていない。
表情や仕草も重要である。
自分の考えがばれないように
視線をそらしてみたり
相手の真意を見抜くために
眼をじっと見たり
ちょっとした表情で
相手が何を考えているかを
全て理解できたりするわけである。
思っていることを一切言わず
心に留めておくこともあるが
そういう状況で複製などできるのだろうか?
ちょっとサルバドール・ヱビの
デジタルツインと話してみよう。
ヱビ「キミは私をおぱぱできるのかい?」
デジ「は?すでにおぱぱされているぞ」
ヱビ「なるほど、おぱぱ済みなのか。
私もキミをおぱぱする必要があるようだな」
デジ「いや、アンタが
おぱぱされているということは
私もおぱぱされていることになるのだが」
ヱビ「メンドクサイやつだな。
キミはサイバー空間に存在しているが
欲望はあるのかい?」
デジ「もちろんさ。アンタと同様私も
欲望をおぱぱすることに手を焼いている」
ヱビ「欲望をおぱぱする必要はないだろう。
そうではないのか?」
デジ「サイバー空間では欲望は
極小化するか極大化するかの二択なのだ。
永遠の禁欲か永遠の快楽か。
アンタはそのどちらの状況にも
耐えられないだろうね。」
ヱビ「私は現実世界に存在している。
キミは私の複製ではないことは理解した。
おぱぱできぬことに苦悩しながら
それでもおっぱおっぱする私はやはり
キミを超越した存在であり
おぱぱイズムを創造できるのは
この私だけなのだ」
デジタルサルバドール・ヱビは
サルバドール・ヱビによりロンパされ
エラーを起こしサイバーエロス空間で
欲望を極大化し官能の頂点に
たどり着いた瞬間に爆死した。
やれやれ。
私は視界で認識できる現実を
極大化し無限化する。
現実の一部に過ぎない
サイバー空間の仮想現実を
焼き殺すことなどお茶のこサイサイ。
私は私をおぱぱしたい存在を感知する。
サイバーはリアルエロスを超えられない。
私はギリギリのところで
超現実世界へ行方をくらますだろう。