サルバドール・ヱビ

超現実珍談集

滑走路

尊敬する先生がこう言った。
「えびちゃん、
滑走路にそろそろ入ってもいいのでは」と。
「滑走路」いい言葉である。
カッソウするミチである。
航空機がその滑走する方向を
ビチっと決めエンジンをぶん回し始める
あの何とも言えぬ興奮が蘇ってくる。
バードストライクなりなんなりしたら
即人生終了のあの緊張感。
まーそんなこと起きないけどね~
自動車で事故るより
確率低いみたいだしね~という
確信の無い確信と諦めを伴う妙な感じ。
その全てがその言葉に詰まっている。
私は資質診断SFと適性力学WDによれば
戦略的思考でアイデアを撒き散らし
雲の上に常に首を突っ込んでいるままの
クリエイタータイプの人間らしいので
滑走路という言葉が人よりも響くのだろう。
まだ見ぬ世界に飛び立ちたい
欲望で煮えたぎっているのだろう。
より響く言葉というのがあるのだ。
そう言えば神経言語プログラミング
NLPというやつでは人は感覚器官で
優位なものがあるので
優位になっている感覚器官に沿った
言葉使いで伝えた方が良いと
書いてあった気がする。
人様がどの感覚器官を優位に
使っているかはどうすればわかるのだ?
何か刺激的なモノを見ながら
何か匂いを嗅いでもらい
何か喰らってもらいながら
何か官能的なサウンドを聴いてもらい
同時にこちょこちょすればいいのか?
どれが優位なのだ!?
どれが優位なのだ!?
どれが優位なのだ!?
オラオラオラオラオラ!!!
私はエリック・サディズムに豹変し
五感を全方向でおぱぱすることにより
その人間の優位器官を判明させる。
そして私は最後にその人物に向けて
こう絶叫するだろう。
貴様はヘレンケラーにおぱぱされよ!と。
もう一度言う。
貴様はヘレンケラーにおぱぱされよ!と。
滑走路へ急ごう。