サルバドール・ヱビ

超現実珍談集

ダリに子供がいたら

ダリに子供がいたら。
ふとそう考える時がある。
ダリには子供がいなかった。
「天才から凡人が産まれるのは
耐えられない」などと言っていたらしいが
最愛の妻ガラが結婚後、病気により
子供が産めない体になってしまったので
妻のことを思い、そう言ったのではと
個人的には思っている。
ダリは女性恐怖症だったようで
愛人関係が噂される人もいたようだが
ガラ以外の女性との子供もいないようだ。
ダリの娘であると主張した女性が現れたが
遺体を掘り起こしDNA鑑定したところ
やはりダリの娘ではなかった。
土葬であったので掘り起こしたところ
トレードマークの髭がそのままであった。
何ともダリらしいエピソードである。
ガラと出会い、あそこまでガラを溺愛した
ダリに子供がいたらダリの世界観が
変わったに違いないと思うのである。
間違いなく作品にも大きな影響を
及ぼしただしただろうと私は想像する。
たらればの話であるが
三国志の魏呉蜀で蜀が天下統一したらとか
本能寺の変織田信長が死ななかったらとか
私にとってはそういう話と同レベルの
イマジネーションを湧かせるネタである。
ダリに子供がいたら書いたであろう作品とか
勝手に想像するのもいいだろう。
ダリに子供がいたら。
その振れ幅は狂気であり愛に満ちている。