サルバドール・ヱビ

超現実珍談集

絵本作家

本業で伝統工芸の職人さんやメーカーを取材する
仕事をかれこれ3年以上続けている。
通常はものづくりに携わる方々だが、
ちょっとしたきっかけで絵本作家さんを
取材する機会があった。
200本以上1つの引き出しに色鉛筆がおそらく
入っている5段くらいの透明な箱があった。
彩りが綺麗だったことが目に焼き付いている。
自分が本当に表現したいことと、
世間から求められていることは完全に一致しない。
経済的なことを考えると
そのバランスを取らないといけない。
ネタは延々と湧き上がってくるが、死ぬまでに
どこまでそれらを形に出来るだろうと言っていた。
職人は技術的なことを極めていく人種であり、
芸術家は自己の表現を極めていく人種だと思う。
両立することも出来なくはないのかもしれないが、
技術を極めることに時間を持っていかれると
芸術家はフラストレーションを感じてしまう。
そんなことも思った。
異分野への取材はとても新鮮で勉強になった。