サルバドール・ヱビ

超現実珍談集

中小企業診断士第2次試験の勉強法に関して

中小企業診断士の第2次試験は
正答が発表されない独特な試験だ。
正答がある試験は
論理的に解答を導くことが出来る。
しかし正答が発表されないので
何を答えていいかわからない。
そこで参考になるのが、
「ふぞろいな合格答案」という参考書だ。
この参考書は過去の本試験で
合格者と不合格者がどう解答したかが
集められ分析されたものだ。
はっきり言ってこれしか拠り所となるものがない。
合格者の解答をまじまじと見て、
「この与件文と問題文でなぜこの解答が
導かれたのか?」を自分でひたすら考える。
正しいか正しくないか、
納得いくか納得いかないかは関係ない。
それはそういうものだと割り切るしかない。
解答が与件文に書かれていることもあれば、
書かれていないこともある。
書かれていることであれば、
その与件を引き抜ける感覚を鍛えていく。
書かれていないことであれば、
どうすればそれを書くことができるかを考える。
今の自分では書くことが無理なものは無理だ。
諦める。
でも満点を取らなくても合格は出来る。
合格した人から聞いた話だが
毎週土曜日に受験生10人くらいで集まって
朝から晩まで事例を解いて議論をし合ったが、
たった一人、その人しか合格出来なかったそうだ。
正答がわからないものを
あーだこーだ議論することは不毛な議論である。
かえって変なクセがついてしまうと思う。
議論することでそういう考え方もあるんだと
気付きは得られるかもしれないが、
それと試験を突破することは全く別の問題だ。
出題者が何を望んでいるかのヒントは
「合格者の解答」にしかない。
経営支援、経営コンサルティングも思えば、
正答が提示されるものではない。
限られた時間の中で本質に何とか近づき
一定の成果を出さなければならないのは
試験も現実の世界も同じだ。