サルバドール・ヱビ

超現実珍談集

アランのプロポ(哲学断章)

高田純次が相談室長を務めるNHKの哲学番組を
観たら「幸せになるには?」というテーマだった。
こういうテーマをあれこれ考えるのは、
正直、昔からあまり好きじゃないのだが、
フランスの哲学者アランが紹介され、
著作「幸福論」がクローズアップされていた。
アランの「幸福論」は10代後半になんとなく
手に取って読んでみたのだが、
人生観を変えるほど衝撃を受けた本だった。
アランは教師として哲学を教えながら、
毎日、新聞にプロポ(哲学断章)を書いた。
その数は5,000に及ぶらしい。
哲学と言えども難解なものでなく、
幸福論は体系的なものではないので、
気軽にどこから読んでもいいものだ。
ある意味即興的な詩のようなものかもしれない。
結構有名な言葉ではあるが、
「幸せだから笑うのではない、
笑うから幸せなのだ」という言葉も
アランの言葉だ。
数々のアランの言葉に気づかされ、「行動」を
重視するようになったような気がする。
ふと思ったのだが、この5,000に及ぶプロポが
掲載された新聞は保管されているのだろうか。
新聞なので数は多く世に出ていると思う。
掲載新聞を招集するアランマニアも
きっとこの広い世の中いるんだろう。
アランが現代に産まれ、ブログで執筆したら
大人気ブログになったに違いない。
毎日ブログにプロポ風記事を書く
現代のアランみたいな人もいるかもしれない。