サルバドール・ヱビ

超現実珍談集

変な家電

パナソニックが変な家電を秋以降発売するようだ。
スピード感、斬新なアイデアなど大企業には
欠けがちな要素を取り戻す試みとのこと。
おにぎり製造ロボ「オニロボ」、
経年劣化を味わいとして楽しめる真鍮製の
茶筒スピーカーなどなかなかユニークだ。
中に料理を入れるだけで摂取カロリーが
推定できる装置も発売するらしい。
スピード感や斬新さは
中小企業が得意とするところだが、
激動の時代、大企業にもそれが
求められているということだろう。
どんどんわけのわからない製品を発売して
ユニークな国、ニッポンと呼ばれるように
なったらいいなと思う。

企業診断ニュース​

中小企業診断士協会に入会すると、
「企業診断ニュース」という会報誌が送られてくる。
中小企業診断士だけに色々な分野の特集が
掲載されているので毎月楽しみにしている。
9月号は「中小企業診断士リベラルアーツ
見つけ方」という特集だった。
リベラルアーツは日本語で「教養」と訳されるが、
人を奴隷ではなく自由人にする学問というのが
本来の意味らしい。
「クリエイティブの教養」「テクノロジーの教養」
中小企業診断士に必要な教養」の3つ立てで
オススメの本等も紹介されている。
「クリエイティブの教養」では、先日知人から
オススメ本としてもらった本が紹介されていて、
https://ebisutakeshi.hatenablog.com/entry/2018/08/27/055803
個人的には非常にタイムリーであった。
経営に関する知識を横断的に学ぶ中小企業診断士
リベラルアーツ」は確かに親和性が高そうだ。
それに「教養」と「創造性」には関係がある思う。
「創造的になれる教養」について考えると
面白いかもしれない。

平成最後の中小企業診断士1次試験合格発表

平成最後の中小企業診断士1次試験の
合格発表が昨日あったようだ。
https://www.j-smeca.jp/attach/test/h30/h30_1ji_toukei.pdf
科目受験者数16,434人、
全科目受験者数13,773人で
試験合格者数は3,236人とのこと。
全科目受験者数における試験合格者数の
割合は23.5%(3,236人/13,773人)になる。
経営法務が大変難しかったとのことで、
なんと8点加算という措置が取られた。
私が受けた平成28年度は、
情報システム4点加算プラス、
総得点59%(通常60%)という措置が
取られたが、今回は総得点は変更せず
60%のようである。
平成28年度は合格者数2,404人、
合格率17.7%であり、今回は合格者数が
832人も多いのでやはり年度によって
合格者数は大きく変動するようである。
統計資料を見ると申込者数が
20,116人いることがわかる。
3,682人が申し込んだだけで受験していない。
受験料がもったいないと思うが、
それだけこの資格は忙しい人が取りに行こうと
しているということを表しているのかもしれない。
10月に中小企業診断士試験の本戦とも
言われる2次試験が実施される。
2次試験は何年も突破するのに
かかってしまう人がいる一方で、
私のように2ヶ月の準備で突破出来る、
つまり奇跡を起こすことが可能な独特な試験だ。
1次試験に合格した人は諦めず、怖気つかず
自分を信じて突き進んで行ってほしい。

ミニマリズムとわびさび

ミニマリズム」とは日本語で最小限主義で
建築、美術、音楽などの分野で必要な要素を
最小限に減らして表現される手法や形式を指す。
ミニマリズムな表現は研ぎ澄まされたものが
多いので結構好きだったりするが、
ある時ふと思ったことがある。
「日本人はミニマリズムに傾倒する
必要がないのでは」ということだ。
わびさびを語れる程、わびさびを
熟知しているわけではないが、
日本の美意識の一つである「わびさび」は
ミニマリズム」を包含しているように思える。
「わび」が不足しているもの、
完成されていないものに美を感じることならば、
イコールではないがそれは限りなく、
ミニマルに近い状態であると言える。
加えて「さび」は時間の経過による
劣化そのものに美を感じることなので、
ミニマリズムに時間軸が追加されている形になる。
ゆえに「わびさび」は無限の奥行きがある概念だ。
部屋にパソコン1台しかないような
必要最低限の物しか持たず生活する人を
ミニマリスト」と呼ぶらしい。
鬱陶しくなくスッキリ暮らせるとは思うが、
個人的にはちょっと寂しいかなと思う。
日本には元々わびさびという高度な美意識が
存在しているのだから、単純にスッキリした
生活を送るだけでなく、滅んでいく美も
感じながら暮らせると生活がさらに豊かに
味わい深くなるのではと感じる。
我々自身も滅んでいくわけだから。
そのように考えるようになったのは
歳を取っただけとも言えるかもしれない笑。

エビ電話

「サルバドール」と言えば、サルバドール・ダリだ。
ダリは絵画だけでなくオブジェなども制作しており、
「ロブスター・テレフォン」という作品がある。
https://www.tate.org.uk/art/artworks/dali-lobster-telephone-t03257
黒電話の受話器がロブスターになっており、
なんともお茶目でインパクトのある作品だ。
ダリはこの作品をなぜつくったかについて
「レストランでロブスターを注文したら、
茹でられた電話が出てこない理由を知りたいから」
と言っていたらしい笑。
名言だと思う。
ブログタイトルの「サルバドール・エビ」は
ロブスター・テレフォンを知らずして
なんとなくつけたのだがダリがそんな作品を
つくっていることを知りビックリしたのだった。
ダリは友人達を呼んで、高級レストランに
招待した際に、小切手の裏にスケッチを描いて
ウェイターに渡した。
ダリのスケッチが描かれた小切手を
現金化しようとは、店側は思わないので、
結果としてダリはお金を払わずして友人達に
ご馳走することが出来たエピソードなど
ユニークなエピソードも事欠かない。
芸術家であり、エンターテイナー。
時に暴力的な創造性は人を虜にする何かがある。

理論政策更新研修

理論政策更新研修を初受講した。
中小企業診断士の資格は更新制になる。
「知識の補充要件」として5年で5回以上、
理論政策更新研修を受けるか、
論文を書くことが必須となる。
地元の理論政策更新研修を受けた。
約150人受講とのことで
県の士会は80人くらいなので、県にはおそらく
倍近くの診断士がどうやらいるようである笑。
県の中小企業の実情と政策、事業承継に関する講義、
信用保証協会からの法改正などの講義の他、
地元企業の経営者の講義もあった。
今、何かと話題になっている障碍者雇用だが、
精密部品切削加工を事業とする真京精機の
武田社長の講義は大変実践的な講義で刺激的だった。
真京精機は障碍者雇用率が41%で、
従業員が自律的に働き利益もちゃんと確保している
ビジョンを持った素晴らしい企業だった。
「世の中に必要でない人は絶対にいない」
という言葉で最後が締められていた。
組織には明確なビジョンが必要で、
当たり前のことだが、じっくりと時間をかけて
つくられていくものなのだと改めて感じた。

フレデリック

フレデリックという絵本がある。
ちょっとかわったねずみのはなしという
副題がついている。
著者は代表作がスイミーで知られるレオ・レオニ
私が小学生の時、
スイミーは教科書に載っていた記憶がある。
フレデリックは1967年の作品なので、
50年以上に発表されたものだ。
以前、地元の美術館にレオ・レオニ展が開催され
そこで可愛らしいねずみのイラストに惹かれ、
子供にフレデリックの本を買ってあげたのだった。
子供に読み聞かせてあげてびっくり、
親がその内容に衝撃を受けてしまった。
ネタバレになってしまうので詳細は伏せるが、
アリとキリギリスのような話なのだが、
フレデリックは全く違う結末になっている。
レオ・レオニがこの絵本で伝えたかったメッセージは
これからの時代、さらに重要視されて、
より多くの人に突き刺さる内容だと勝手に思っている。
教育論として親としても影響を受けた。
内容の薄いビジネス書より1冊の絵本の方が、
より哲学的で芸術的で強烈なインパクトを
与えることもあるのだとその時学んだのだった。