サルバドール・ヱビ

超現実珍談集

フレデリック

フレデリックという絵本がある。
ちょっとかわったねずみのはなしという
副題がついている。
著者は代表作がスイミーで知られるレオ・レオニ
私が小学生の時、
スイミーは教科書に載っていた記憶がある。
フレデリックは1967年の作品なので、
50年以上に発表されたものだ。
以前、地元の美術館にレオ・レオニ展が開催され
そこで可愛らしいねずみのイラストに惹かれ、
子供にフレデリックの本を買ってあげたのだった。
子供に読み聞かせてあげてびっくり、
親がその内容に衝撃を受けてしまった。
ネタバレになってしまうので詳細は伏せるが、
アリとキリギリスのような話なのだが、
フレデリックは全く違う結末になっている。
レオ・レオニがこの絵本で伝えたかったメッセージは
これからの時代、さらに重要視されて、
より多くの人に突き刺さる内容だと勝手に思っている。
教育論として親としても影響を受けた。
内容の薄いビジネス書より1冊の絵本の方が、
より哲学的で芸術的で強烈なインパクトを
与えることもあるのだとその時学んだのだった。