サルバドール・ヱビ

超現実珍談集

ミソスープのかき氷

純粋にやりましょうよ。
そうだ。
ソーダの日本最高峰はポコポコポコ常に
鳴らしている温泉から湧き上がる水。
気づいてる立場は立場上、
老いた落ち武者のように
よ〜れ〜よ〜れ〜とかすかな声で
聞こえてくるカスを集めるような
行為の延長上の、情緒に溢れる自販機から
ゴソッと落ちてきた飲料を拾い上げたら
肥大化した硬貨だった。
その硬貨をもう一度自販機に入れると
さらに肥大化した硬貨が落ちてきた。
コリャオモシレーとさらにもう一度
その硬貨を自販機に入れると
手が抜けなくなったので腕を振り回して
自販機をぶん投げる。
ぶっ飛んだ自販機に体もついていって
あれよあれよとポリポリポリ。
不純な純粋に後ろめたさを感じている
美しい女の趣味は雑草を隠れて食べること。
勘弁してくれって言ったじゃないですか。
そんなことはわかってるって
言ったじゃないですか。
ワッハッハッハと笑うおじさんが
恐ろしくて恐ろしくて。
スープを頭にかけたくなる衝動を
抑えきれずにいる。
ミソスープのかき氷を目に入れて
頭をツーンとさせるんだ。