サルバドール・ヱビ

超現実珍談集

神輿をおろす動作の意味するもの

みこし祭りをやるので地域の自治会から
ぜひ神輿の担ぎ手として
参加して欲しいとの依頼があった。
インインインドアーな私も
アウアウアウトドアブルーズ!ということで
これはオパチュニティーであると考えて
勇んで参加してみた。
休憩ポイントでは飲み物やお菓子、
アイスなどが毎回配られた。
135ミリリットルのビール缶も配られており
ナイスネス!オパチュニティー!として
朝から私はビールをチャージした。
135ミリリットルの存在意義がやっとわかった!
まさにあの休憩の瞬間がジャストミートである。
350ミリリットルでは量が多過ぎる。
毎回飲んでいたらベロベロになってしまう。
膀胱も勘弁してけれ~状態になるだろう。
135ミリリットルはちょうど良い量なのである。
足りなければ2本飲めばいい。
基本的に少量の飲料は利益率が高いので
メーカーは儲かる。
飲み手もちょうどいい量なので
ウィンウィンウィーン!である。
そして私は神輿たるものを理解した。
神輿をおろすあの瞬間に
全てが詰まっていると。
担ぎ手全員がバランスを取り
慎重に慎重に神輿を置き台に置く。
あの動作は我が国を象徴するものだ。
神輿そのものは多神教における神々であり、
また天皇を意味する。
日本の民はそうやって調和しつつ
今までやって来たのである。
地域のそして国家の尊さを
感じさせる良い行事であった。
一方、私は神輿を担ぎながら
死に神輿を担ぐダリを夢想した。
目をひん剥いて
髭を重力に逆らわせているダリを。
無政府主義者かつ君主制主義者のダリが
日本と言う神秘に触れた時
何を思い、何を夢想するのだろう。
私は東洋の偏執狂的夢想家として
おぱぱへい神輿を創造するのだ。