サルバドール・ヱビ

超現実珍談集

夢のまた夢の股の夢

夢のまた夢の股の夢。
股から想起される複雑な感情を
思い思いに身の丈に合った言葉選びで
慎重にそのまま脳から変換して
カルタに書いて並べたら
思いのほか喜怒哀楽に直結した
遊びの出来あがり。
のどぼとけから直接魚の骨を
取り出して形を再構成してみる。
内臓の叫びを静まり返った夜に
耳を澄まして聞いてみると
翌朝に飲むべきものが脳内でイメージされる。
それはまさしく白湯であり
カフェインでもアルコールでもない。
白湯の夢に浸かり溺れそうになりながら
このまま白湯も無重力
浮かんでしまえばいいのにと思いながら
核兵器のボタンがあの世にも
存在していることを知り胸糞がわるくなる。
神格化された知性をゴミ呼ばわりしながら
その矛盾した神性にひれ伏して
どうしていいのかわからず涙を流すまま
そこで座り込んでしまっている。
夢のまた夢の股の夢であって欲しい。
夢のまた夢の股の夢であって欲しい。