サルバドール・ヱビ

超現実珍談集

シュルレアリスム宣言を読んで

なんとなく語呂が面白くてブログ・タイトルを
「サルバドール・エビ」にしたわけだが、
サルバドールと言えばダリさん、
ダリさんと言えばシュルレアリスムなので
シュルレアリスムを知らないわけには
いかないだろうと思い、その創始者である
アンドレ・ブルトン1924年発表の
シュルレアリスム宣言」を読んでみた。
(なんてマジメなんだろう笑。)
『「シュルレアリスム宣言」こそは
20世紀の芸術・思想の出発点である。
夢、想像力、狂気を擁護して、現実の奥深くに
隠された超現実を暴き出し、真の生、真の自由に
至る革命の必要を高らかに謳いあげる』と
紹介文に書いてある。
「いとしい想像力よ、私がおまえのなかで
なによりも愛しているのは、
おまえが容赦しないということなのだ」と
ブルトンは言っている。
ドキッとする言葉である。
宣言の中でシュルレアリスムをこう定義する。
「心の純粋な自動現象であり、それにもとづいて
口述、記述、その他あらゆる方法を用いつつ、
思考の実際上の働きを表現しようとくわだてる。
理性によって行使されるどんな統制もなく、
美学上ないし道徳上のどんな気づかいからも
はなれた思考の書きとり」
ダリは画家であるが、ブルトンは詩人である。
要するに表現の領域は限定されていない。
そして「道徳上のどんな気づかいからもはなれた」
という定義でやがてダリとぶつかることになる。
今はダリの1971年出版の「天才の日記」という
本を読んでいる。
そこにブルトンと決別に至った経緯が書かれている。
シュルレアリスムの世界にドップリとハマりそうだ。