サルバドール・ヱビ

超現実珍談集

ドント・ゴー・クラブ

私はクラブっちゅうもんが苦手である。
クラブと言ってもダンスホールクラブと
言えばいいのだろうか。
まず第一に私の私による私のための音楽が
鳴っていないことがその理由である。
かましくて会話が
ほとんど出来ないのもビミョーだ。
"I don't do drugs, I am drugs. "
(私はドラッグをやらない、
私がドラッグだからだ)主義の私にとって
クスリなどが横行しているのも
吐き気を催させる。
そいでもってスタートが遅過ぎである。
夜10時には超現実の夢の世界に
行かなければならない私は
クラブとやはり相性が合わないのだ。
私は10時のダンスホールクラブのフロアに
畳をしき布団をしき耳栓をつけて寝る。
畳に足をひっかけて
倒れこんでくる奴は許さんゾ!
オンナなら仕方ない許す。
キまってる奴は病院に行け!
そいでもって深夜3時に起きる!
快眠超現実である。
深夜3時にノリにノっているDJを
ドロップキックしてブースから追い出し
君が代を轟音でかける。
国歌斉唱!!!
斉唱したら布団をたたんでフロアに
ちゃぶ台を置いて
ほかほかの白いご飯に
納豆を混ぜ混ぜしてかける!
もちろんカラシも入れて!
ナットウキナ~ゼッ!
正座して納豆ご飯を完食したら
このホールの中で誰よりも冴えている私は
人生がひっくり返る金言を全員に向けて
マイクでがなり散らし
このクソダンスホールクラブを
後にするのだ。
アバヨ。