サルバドール・ヱビ

超現実珍談集

全部買う

おでんがそろそろ爆売れする頃だ。
コンビニのおでんを見て私が
毎回想起するのは
ハイスクルテネージャッの時に友人が
ブッカツドゥオ~の帰りにコンビニおでんを
食っていたことを思い出す。
彼は全種類のおでんを注文し食っていた。
駐車場のタイヤストッパーの石に
座りながらムシャムシャ食らっていた。
「え?そんなに食ってメシくえんの?」
と私が彼に聞くと「うるせー」と彼は言った。
愚問だったようである。
全品注文。
小腹が空いたとかそういう次元ではない。
器にてんこ盛り盛りのおでんが私の脳内に
今もなおこびりついて離れないでいる。
そしてウニバーシテーシチュ~デンツォッの
時の話になるが、別の友人と飲んでいた時に
その友人がアイスが食いたいと言って
コンビニにアイスを買いにいった。
その友人は何を思ったのか
ハーゲンダッツを「俺の奢りだ」と言って
全種類カゴにぶち込んだのだった。
アイスって1個だけ食うもんではないの??
と思うのは只の凡人であり
全種類を食うのが超人の日常なのだ。
私はハーゲンダッツを3個食ったところで
急激に体温の低下を感じ、これ以上無理!と
体が拒否反応を起こしたのだった。
涙が止まらない美しい思い出である。
全部買うという男前の行動をそれ以来
ほとんど見なくなっているので
おでんにハーゲンダッツでもぶち込んで
オーデンダッツでも創造しよう。