サルバドール・ヱビ

超現実珍談集

アキネーターを超現実化する

アキネーターというアプリをご存じだろうか。
ある有名人、架空の人物、キャラクターを
まず頭の中に思い浮かべる。
それからアプリの中のランプの魔人の質問に
答えていくと頭の中に思い浮かべていた
人物をズバリ当ててくれるというものだ。
初めにやった時は本当に驚いた。
本当に当たったからだ。
いわゆる絞り込み検索を利用したもので
AIがデータを蓄積していくので
精度も徐々に高まっていくアプリである。
ダリの場合は
「ヒゲを生やしている?」などと聞いてきて
はいと答えると候補がかなり絞られてくる。
イデアの勝利である。
初めての人にやると盛り上がること
間違いなしである。
しかし何度もやってくると飽きてくる。
人間は本当に飽き性である。
大体仕組みが分かると冷めてくるものだ。
誰が出てきて誰が出てこないというのも
私にはあまりそそらない。
アキネーターを超現実化してくれないか。
質問に答えるにつれ超現実的ビジュアル、
超現実的音階、超現実的概念が
明確化されると面白い。
全く同じ回答をしてもそれに対する
アンサーが全く別なものになっていてほしい。
以前テレビで人工知能が考えた俳句を
吟味するという番組を見た。
ほとんどが意味不明であるが、
斬新なものはあったという。
しかし死ぬ運命にない人工知能
書く俳句は味気ないものである。
超現実を見せてくれ。
いっそのこと超現実を自動化したいのだ!
シュルネーターを開発せよ!!!
偏執狂的批判的方法にひれ伏す
人工知能の姿が見えるが
さっさとシュルネーターを開発し
その先にある世界を見よう。
我々は夢占い師が即身仏になる瞬間を
見届けることになるだろう。