サルバドール・ヱビ

超現実珍談集

三島の生首と冷凍保存されなかったダリ

三島由紀夫は自決し介錯された。
三島由紀夫の首の写真を見て
私の脳内で強烈に出力されるものは
その政治的思想ではない。
三島由紀夫の母親である。
母である平岡倭文重は三島の死を聞いて
玄関で座り込んでしまったという。
そして仏教哲学に影響を受けた
息子の遺作を理解するために
大学の講義の聴講生になったそうだ。
嗚呼なんてことだ!
なんて馬鹿なことをしたのだ!
これ以上何を語るのだ!!!
私は自死した人間の作品は基本読まない。
それは理由なき主義のようなものだ。
他者依存的演繹的理論には
飽き飽きしているが
自己本位的帰納的理論も
行き過ぎはただの悲劇である。
まずはそこを論じるべきだろう。
自己本位的帰納的理論と
他者依存的演繹的理論の狭間の中で
偏執狂的批判的世界で生き抜く。
その先が生首であってはならないのだ。
永遠の生命を夢見ながら
結局、冷凍保存されることなく
死んでいったダリが私は愛おしい。
ただそれだけである。
護身術プラットフォームの設置と
各施設へのロボコップ配置。
セキュリティーを異常値まで引き上げよ!