サルバドール・ヱビ

超現実珍談集

アルパカになったアルカポネ

電磁波を友人経由で垂直宇宙。
キャラメルの匂いを充満させたビニールハウス。
アルパカになったアルカポネなのか。
アルカポネになったアルパカなのか。
その片鱗を見せる植物の光合成
埋められた電線の運命を考える。
やさしさに囲まれた玄武を二度見して
二度寝を繰り返し60年。
大雨の朝、良い天気ねとつぶやく
薄気味悪さがこれ以上我が人生に
近づかぬよう細心の注意を払いながら
後部座席まで伸びる耳をたたむ。
そーっと上に上がる。
階段をわざと転がり落ちる。
その痛みで息が出来なくて
やっとパンクチュアルなスタイルを
取り戻せることに安堵する。
さあ、寝よう。
さあ、寝よう!
こっそりとおやつを食べた麻薬の密売人が
高熱にうなされる。
緑色の木々のその一本さえも
消化できぬこの人生で
喉の渇きを癒すことに専念した
自動売買システムの構築に没頭する。
厳密に言えば北の国にはないその精細さを欠いた
規則正しい采配は高みの見物されている。
炭酸の泡!
泡の炭酸!
その認識を取り違えるのと同じくらいの
低俗さを兼ね備えた風貌に感化され
リモートコントロールをオフにした。