サルバドール・ヱビ

超現実珍談集

スキマを極めて拡げる

相変わらずやりたいことは
膨れるばかりである。
全てをやる時間などない。
まあコレは幸せなことではある。
食料余剰の幸運に乗っかって平和を謳歌
のたうちまわっているだけである。
一歩引いて考えてみれば
自分なりに優先順位をつけている。
家族との時間を大きく犠牲にすることは
私にとって考えられない。
絶対に外せないものは必ずあるのだ。
そして外せないものと
投下しなくてはいけない時間を
差し引いた部分が自分のやりたいことに
打ち込む時間なのである。
全てを達成しようと思えば
もしかしたら50年以上かかるのかもしれない。
寿命を超えているかもしれない。
しかしやるしかないのである。
スキマを極めるしかない。
スキマを極めて限界まで拡げる。
それでしか進めない。
億万長者の不労所得者になればいいのか。
それもいいかもしれない。
つまり答えは一つではない。
スキマを極めて拡げるその極限たる解は
体感時間の変容であるかもしれないし
内的感性の変革の可能性もある。
パイナップルの木にぶら下がる
ナマケモノになれ!
時間がないからと言って
自分を追いつめてはいけない。
時間がないと思えば思うほど
私は天の邪鬼が乗り移ったナマケモノになり
スロス!スロス!と叫びながら眠るのである。