サルバドール・ヱビ

超現実珍談集

あなたの本質に共鳴する領域について

私は作曲を10代の頃からやっている。
気付いたら脳内で音を鳴らし
音像を構成できるようになっていた。
とは言ってもガレージパンクという荒削りな
ロケンローにどハマりした人間であり
そこからが起点であるので
いわゆるクラシック音楽のような
高尚なものではないし
もちろん趣味のレベルで完全なる自己満足である。
リフ、歌詞、メロディーなどで構成された
変形ロケンローの音の塊である。
10代後半から聴く音楽はあっという間に拡がり
世界中の音楽を聴くようになったので
ガレージパンクをベースとしているのに
ワールドミュージックを時折感じさせるような
ヘンテコな音像に客観的に聴くと
シフトしていっている気がする。
歌詞も結構書き殴っていたが
最近はバンド活動をせずに音ネタばかりを
作っているので書き殴ることがなくなった。
新しい音ネタが100以上溜まってきたので
いい加減それを一つの塊として
まとめあげていこうかとも思い
その音像からイメージされる世界を
書き殴ることもやるべきではないかなどと
思いながら何となく久々に
過去に書いた歌詞を眺めてみた。
驚いた。
もちろん全てではないがシュルレアリスム
影響を受けたかのような歌詞なのである。
つまり超現実主義やダリを意識する前から
私は超現実的思考であったのだ。
ここで例示するとあまりに自己分析的で
なんだか恥ずかしい話になってしまうので
それはしないがまさにそのようであった。
つまり何が言いたいのかと言うと
何かにハマるということは当然の如く
その人間の本質がそのハマる対象の
要素を備えているのだろうと思う。
私は生まれながらにして
超現実的ガレージパンクスなのである。
自己の本質をとらえていないと
周囲やトレンドに翻弄されたり
自己を見失うことがある。
そう考えるとその領域の存在に生きている内に
出会えたことはラッキーなことでもある。
軸のようなものが浮かびあがって見えるからだ。
ガレージパンクをベースとした音波に
ワールドミュージックのふりかけをかけて
超現実的詞を乗せていくことを
私は人生を通して極めなければならない。
それを理解したのだった。
あなたの本質に共鳴する領域はなんだろうか?