サルバドール・ヱビ

超現実珍談集

ボラギノ同盟

痔にはボラギノールと言えば
ランボルギーニが連想される。
私は痔ではないが
もし痔になってしまったら
ランボルギーニのシートを
赤く染めなくてはならないだろう。
赤く血に染まったランボルギーニ
来たる海軍を迎え撃つことにしよう。
ランボルミサイルは空母に直撃し
艦長もまたその衝撃で痔になり
ボラギノール同盟が結ばれることになる。
世界にやっと平和が訪れたのだ。
やがて肛門裁判が開かれ
粛粛と戦犯が裁かれるだろう。
人々は肛門だけが犠牲になったことに歓喜
永遠の平和を願ってオレンジの花を
空中に放り投げる。
核に永遠の別れを告げる時が来たのだ。
さあ思い切って過去を抹消したら
一級の哲学書を日が暮れるまで読もう。
眠気との闘いの中で完治した痔を懐かしもう。
数理にときめいてページをめくろう。
無限を感じさせる図書館は錯覚である。
圧縮して人生の中で全て消化しよう。
まるで白米を食べるかのように。
味噌汁に浮かぶ柔らかな感情を
マシュマロであるかのように頬張り
忘れた笑みを取り戻すのだ。