サルバドール・ヱビ

超現実珍談集

ちゅうわけでエッセンスだけくれ

あらゆる分野には独占業務が存在する。
医療行為は医師にしかできない。
会計監査は公認会計士、税務は税理士が行う。
いわゆる国家資格があり法により
その独占が認められている。
なぜ業務を独占するのかと言えば
そのサービス等を受ける側のために
質を担保すべきだからである。
きちっとした知識もないのに
医療行為を独自の見解で行う人間がいたら
治せるものも治せない状況が発生してしまう。
ゆえに独占業務は存在している。
独占業務とそれに関係する知識体系を
分離して考えてみる。
いわゆる国家資格はある分野に対して体系的に
知識を習得できるように構築されている。
ある意味でそれを学びたいものに取っては
非常に効率的なものであると思う。
しかしいわゆる難関資格である場合は
特に数年かかるもの、大学等で専門的教育を
受けなければ受験資格さえもらえないものは
その体系を学ぼうとする意欲さえも
もぎ取ってしまうように感じられる。
医療のことなんて医者にお任せ。
オラ何も知らねえなんて状況は普通である。
自分の主要な業務に対して
自分の専門外である知識体系を学ぶことは
非常に有効である場合もある。
ある知識体系と知識体系がぶつかることで
何か新しいものが産まれることもあるだろう。
そう言った意味で独占業務による障壁・分離は
若干の損失を産み出しているとも言えなくもない。
ちゅうわけである国家資格に対する知識体系の
エッセンステキストみたいなものがあれば
それはそれで有用なのではと思った。
資格取得を目的としたものでなく、
知識体系の概論を頭に入れる用途としてである。
概論を知っているのと知らないのでは
大きな差があると思う。
ふとそんなことを思ったのだった。