サルバドール・ヱビ

超現実珍談集

承継不可能ビジネス

ある職人さんを取材した。
詳細は明かせないがその方は
職人でありゴリゴリの芸術家だった。
その方の作品は一品ものであり
超現実を具現化したような作品も
たくさんあり度肝を抜かれた。
しかし実用性のない芸術品ではなく
あくまで日常使うものを作っている。
ショールームは美術館のようで
あまりの凄さに呆然としてしまった。
その方のビジネスは承継不可能だと思う。
あまりに作品がすごいので海外からも注文があり
全部売ってくれというお客さんもいるという。
自分はあくまで職人なので
作品に刻印をしないそうだ。
お客さんの方から刻印をお願いされて
しぶしぶ自分の名を刻印するらしい。
カッコ良すぎる話である。