サルバドール・ヱビ

超現実珍談集

The Body Of Dali

ダリの著書を読むと、
ダリは延命科学や冬眠技術に
興味があったことがわかる。
また「天才は死なない」とも言っていた。
しかしダリは1989年1月23日に
亡くなっているので冬眠したわけではない。
葬式をやったはずである。
ちょっと調べてみたところ、
ダリの葬式の当時の映像が
インターネットで転がっているのを見つけた。
ダリ美術館で盛大に行われたようである。
ダリの遺体が棺に入れられている映像もあり、
まさしく死んだダリが横たわっており
非常に衝撃を受け、
軽く平衡感覚を失ってしまいそうだった。
晩年にダリはパーキンソン病を患い、
右手を震わせながら呆然と座っている
映像もあり、それを見ると切ない気分になってくる。
メディアに撮られることを当時のダリは許したのか
天才の変わり果てた姿を
メディアが追ったのかは知らない。
可愛らしい幼児の時の写真から
棺で横たわっている映像まで
人生通しての一人の人間を見ることは
ダリのような偉人でない限り
あまりないことではないだろうか。
人生というものを深く考えさせられた。