サルバドール・エビ

超現実珍談集

対AIサバイバル戦略、ディレッタントであれ

作曲家、望月京さんが興味深い記事を書いていた。
人工知能は今のところ情報が入力された
一定の範囲に限られるので、将棋も作文も作曲も
得意というAIはまだ存在していないそうだ。
複数のタスクの実践では人間に敵わないので、
特定分野の専門家ではなく、
「複数の領域に長けた創造的な存在」がこれからの
人間に求められるサバイバルモデルになるか?と
の推測をしていた。
望月さんは脳科学に関する本を乱読し、
音楽外の研究成果を音楽上に移植させるといった
面白い試みをしている。
経済学に触発されて作曲することもあるらしい。
細胞の複製とそのエラーがもたらす
種の保存と新種発生のメカニズムは、
多くの音楽形式に内包された「繰り返し」による
記憶保存と発展のシステムを彷彿させるという。
何となくではあるが、ループミュージックと、
DNAのらせん配列は親和性がある気がする。
同じ入力情報がそのつど異なる出力を生むという
プロセスは、脳の神経回路にも共通するらしく、
その発想を元にブレインズという曲を作曲したらしい。
「器用貧乏」「多芸は無芸」となぜか虐げられる
ディレッタント(好事家、芸術愛好家)こそ、
対AIでなくとも優位性をもつような気がしていると、
述べていた。
クリエイティブのその上を行くような感覚が、
興味深く面白い。